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Weekly Signal

Clippersの5年分剥奪で急騰したCelticsの2028年スワップ権

NBAがクリッパーズに下した2029〜2033年の1巡目指名権剥奪は、7月のブラウン放出でセルティックスが得た2028年スワップ権の価値を一変させた。スティーブンスが語った「optionality」の真意と、テイタムがLAで主催した合同ワークアウトから今週の変化を読む。

9月6日|Celtics Signal JP|読了目安:約 6
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NBAが今週、Los Angeles Clippersに下した処分は、単なる他球団のスキャンダルでは終わらない。カワイ・レナードとの契約を巡るサラリーキャップ回避行為を理由に、Clippersは罰金3000万ドルに加え、2029年から2033年までの5年連続で1巡目指名権を完全に剥奪された。フロント幹部にも長期の職務停止が科されている。NBAには連続して1巡目指名権を手放すことを禁じるルール(Stepien Rule)があり、5年分をまとめて没収されるということは、クリッパーズが今後数年、ドラフトによる若手補強という再建手段そのものを絶たれることを意味する。

この処分がCelticsにとって重い意味を持つのは、7月のジェイレン・ブラウン放出トレードにさかのぼる。フィラデルフィアを経由してポール・ジョージを迎えたあの取引で、Celticsは見返りの一部として「2028年のClippers指名権のスワップ権」を手にしていた。剥奪対象の期間そのものではないものの、その直前の年にあたる2028年、クリッパーズがロスターを立て直す手段を持たないまま沈んでいく可能性は高まった。スワップ権の価値が上がるのは、相手が弱くなるほど自分の権利が効いてくるという単純な理屈による。クリッパーズがNBA最下位級に沈めば沈むほど、セルティックスはそのスワップ権を使ってより上位のプロスペクトを指名できる立場に近づく。ただし現行のドラフトロッタリー制度では最下位でも上位指名権の確率は他の下位球団と平準化されており、確実に世代を代表するタレントを引き当てられると決まったわけではない。あくまで「価値が跳ね上がった」ところまでが今言える範囲であり、「2028年の超大型指名が確約された」と読むのは早い。

振り返ると、ブラッド・スティーブンスが7月6日の会見で口にした「optionality」という言葉は、当時は批判の的になった。「It would say that it's a move to keep us at a very competitive level and give us optionality moving forward(我々を非常に競争力のあるレベルに維持し、将来に向けて選択肢を確保するための動きだと言えるだろう)」と語り、ロスターの70%のキャップとほとんどの使用率が2人の選手に偏っていた状況を、あえて崩す判断だったと説明していた。あの時点では抽象的な弁明にしか聞こえなかったこの言葉が、クリッパーズへの厳罰という外部要因によって、具体的な資産価値の裏付けを得た形になる。

LAに集まった新しい顔ぶれ

今週もう一つ確認できたのは、ジェイソン・テイタムが自発的に主催した合同ワークアウトだ。本人のInstagramや現地報道によると、ロサンゼルスにポール・ジョージとマイク・コンリーといった新加入のベテランに加え、ペイトン・プリチャード、サム・ハウザー、クリス・セナック・Jr.、ディロン・ミッチェルら若手やルーキーたちまで集まったという。バスケットボールのドリルだけでなく、元ボクシング世界王者を招いたトレーニングも行われ、フィジカル調整とチームづくりが同時に進んでいる。

この夏がテイタムにとって特別なのは、久しぶりに怪我の不安なく過ごせるオフシーズンだからでもある。2025年のプレーオフでアキレス腱を断裂して以降、彼のオフシーズンはリハビリに費やされてきた。2025年9月の時点で「Getting back on the court and being able to participate in a basketball workout was definitely one of the more bright spots in this journey(コートに戻ってバスケットボールのワークアウトに参加できたことは、このリハビリの道のりの中でも間違いなく明るい光の一つだった)」と語っていた選手が、2026年の夏は自ら仲間を集める側に回った。ブラウン退団後の空白を、上から指名された役職ではなく、選手同士の自然な集まりで埋めようとしている動きとして読める。ただし、これはあくまでオフシーズンの合同ワークアウトであり、実際のオフェンスでの機能性やケミストリーを保証するものではない。

地味だが見逃せないのが、ジョーダン・ウォルシュとの契約延長だ。2026-27シーズンの240万ドルのチームオプションを行使したうえで、さらに3年1500万ドル(2029-30シーズンまで)の延長に合意した。昨季3ポイント成功率をキャリア初期の27%から38%まで引き上げ、68試合出場のうち25試合で先発を務めた実績が評価されている。スターの契約を大きく動かした夏に、こうした安価な若手の長期契約を並行して積み上げていること自体が、セルティックスのロスター運営の一貫した姿勢を示している。