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スティーブンス、ブラウン放出を「キャップ70%」問題と説明

ブラッド・スティーブンスはジェイレン・ブラウン放出の理由をキャップの70%が2人に集中する構造問題と説明し、アダム・シルバーは第2エプロン制度を「機能している」と肯定した。得た柔軟性は9月6日以降、ステフィン・カリーを巡る観測記事の火種にもなっている。

7月29日|Celtics Signal JP|読了目安:約 6
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「キャップの70%と、極端に高い使用率が2人に紐づいていた。その道はどんどん難しく見えてきた」。ブラッド・スティーブンスはジェイレン・ブラウンを フィラデルフィア・76ers へ放出した理由を、こう言葉にしている。2024年の優勝時、ジェイソン・テイタムとジェイレン・ブラウンのサラリー占有率は47%だった。それがスーパーマックス契約の進行で上昇を続け、フロントが選手層を維持できないところまで来ていたという告白は、単なる戦力構想の話ではなく、数字に押し出された決断だったことを示している。見返りとして得たのはポール・ジョージ、2本の1巡目指名権、そして2本の2巡目指名権で、質的にはブラウンを完全に代替する編成ではない。

この発言をより重く見せるのが、7月中旬にラスベガスで開かれたNBA理事会後の記者会見でのアダム・シルバーの言葉だ。第2エプロン制度がセルティックスのような複数スター編成のチームを解体させていることについて、シルバーは「競争環境という観点からは、このシステムは非常によく機能している」と述べ、Boston共同オーナーのワイク・グラウスベックが表現した「意図的に首を絞められる」という批判に対しても「意図せざる結果ではない」と事実上認めた。選手会(NBPA)事務局長の David Kelly はこれに反発し、「Bostonのファンも、New Yorkのファンも、みんなが満足しているとは言えないはずだ」と述べ、第2エプロンへの抵抗が不十分だったと振り返っている。つまり今回のブラウン放出は、フロントの選択というより、リーグが設計したルールの結果として起きた出来事であり、シルバー自身がそれを肯定した点に意味がある。

9月6日に解禁される柔軟性

この放出で手に入れたポール・ジョージには、CBA上の制約がある。トレード成立から60日間は他選手のサラリーと合算してのトレードが禁じられており、その解禁日が2026年9月6日(米東部時間)だ。この日付が意味を持ってくるのが、ステフィン・カリーを巡る一連の観測報道である。The Athletic の Marcus Thompson は、カリーが「star-chasing(スターを追い続ける状況)に少し疲れているのではないか」と書き、San Francisco Standard の Tim Kawakami は Warriors オーナーの Joe Lacob が「Curry のいない次のチーム作り」に関心を持っていると報じている。8月29日に迫るカリーの延長契約期限を前に、両者の間に温度差が生じているという見立てだ。

Sports Illustrated の ジョン・カラリスは、この状況こそがスティーブンスが確保した「柔軟性」を行使する機会だと分析し、ポール・ジョージとサム・ハウザー、それにフィラデルフィアから得た2028年と2031年の1巡目指名権を組み合わせた仮想パッケージを提示している。ただしこれはあくまで観測記事の域を出ておらず、カリー側から公式なトレード要求が出ているわけではない。加えてハウザーを手放すという前提は、彼のスペーシング能力を若手ウィングで代替できるという確信が編成側にあることを意味する。ヒューゴ・ゴンザレスとベイラー・シャイアマンがサマーリーグで示した得点力、そしてジョーダン・ウォルシュへの3年1500万ドルの延長契約は、その確信の一端として読めるが、実際のレギュラーシーズンでローテーションを担えるかはまだ確認されていない。

仮にカリー獲得が実現しなくても、9月6日という日付そのものが、ボストンのフロントがこの夏、ポール・ジョージを軸にした身軽さを手放していないことの目印になる。

テイタムに集中する負荷

ブラウンが去ったことで、コート上の重心はより明確にジェイソン・テイタムへ寄る。テイタムは2025年5月にアキレス腱を断裂し、約10ヶ月の欠場を経て2026年3月に復帰したが、プレーオフでの敗退時には自身の状態を率直に語っている。「あれだけの状況で復帰して、80、85%の状態でもあのレベルでプレーできたこと自体が。今もまだ片方の脚がもう片方より細い(All things considered, for me to even be able to come back and play and play at the level I was playing at even at 80, 85% ... one of my legs is still smaller than the other one)」。彼はこの発言に続けて、今回の長いオフシーズンを「110%へ戻るための恩恵」と位置づけている。

ブラウンの使用率をチーム全体でどう分配するかという議論は残るが、7月末の時点で確認できる範囲では、テイタムの脚の左右差がどこまで解消されているかを示す医学的な発表はまだない。ジョー・マズーラは、テイタムがメディアに弱さや恐怖心を率直に語るようになったこと自体を強みとして評価しているが、それは精神面の話であり、フィジカルの回復とは別の指標だ。キャップ構造の問題として始まったブラウン放出は、結果としてテイタム一人にかかる負荷を増やす形になっており、その負荷を受け止められる状態にあるかどうかは、まだ数字として提示されていない。